次世代ミュージシャンのためのセルフマネージメント・バイブル 自分を作る・売る・守る!(チャプター2前半のまとめ)
こんにちは、昨日に引き続きこちらの本のチャプター2前半のまとめです。
次世代ミュージシャンのためのセルフマネージメント・バイブル 自分を作る・売る・守る!
リットーミュージック刊
永田純著
チャプター2の前半は、 ぶっちゃけミュージシャンとして生きることの核心に触れるところ なので、
長文ですが、まとめずにそのまま引用します。 皆さんも是非考えてみてください。
(意味が通るように、カットしている部分はあります)
チャプター2前半の引用
ここでは、 ミュージシャンとしてのあなたのアイデンティティーについて考え ていきましょう。
ここで言うアイデンティティーとは、
あなたが何者であるかを考えそれを実現し、
外に対してはそれをわかりやすく示すことです。
つまり世の中と関わっていくベースになる自己をしっかり作り、 それを認識しておくこと。「のれん」に何を書くかを決めること、 といえます。
自分が何者か、というのは、 実は自分の外との関係なしには語りえないし、また、 外に対して明示したことが、必ず自分を作ることに戻ってきます。
まず、 最初の間口を広くとって、 大切なことをじっくり考えてみましょう。
つまり、
あなたはどういうミュージシャンであるのか
(あるいは、どういうミュージシャンになりたいのか)
そして、どのように音楽を、仕事を続けていきたいのか
これを最初に固めておく。そして、これを外に示していく、 ということです。
この点については、文字通り「腑に落ちる」まで、 まずあなた自身が十分な試行錯誤や検討を重ねた上で納得し、 その上でそれを身近な人たちとも共有して、 十分に固めた上でスタートするのが良いでしょう。 途中での路線変更ややり直しは、それなりに大変だからです。
ややとりとめのない話にはなりますが、 自分を振り返る機会だと思って、眺めてみてください。
まず
あなたはどういうミュージシャンであるのか
あるいはどういうミュージシャンになりたいのか
についてみてみましょう。
例えば
あなたは今、バンドをやっています。鉄の結束を誇り、「 30年はやり通す」とみんなで決めて一緒に進めるのなら、 それは大変立派です。素晴らしいことです。 まずはぜひそれを目指してみてください。
あなたは今、バンドをやっています。鉄の結束を誇り、「 30年はやり通す」とみんなで決めて一緒に進めるのなら、 それは大変立派です。素晴らしいことです。 まずはぜひそれを目指してみてください。
一方で、バンドを続けていくことに、 あるいは自分がそのバンドをベースに音楽を続けていくことに、 ほんの少しでも不安があるのなら、 どこにその原因があるのかをこの機会にじっくり客観的に見てみる のも良いでしょう。 まずは自分の内なる声にきちんと耳を傾けてみることです。
「第二の家族」とはよく言ったもので、そもそも、 バンドの中の一方で、バンドを続けていくことに、 あるいは自分がそのバンドをベースに音楽を続けていくことに、 ほんの少しでも不安があるのなら、 どこにその原因があるのかをこの機会にじっくり客観的に見てみる のも良いでしょう。 まずは自分の内なる声にきちんと耳を傾けてみることです。
「第二の家族」とはよく言ったもので、そもそも、 バンドの中の関係が通用するのは、ほとんどの場合が、 そのバンドの中だけです。「カッティングが味のギタリスト。 ちょっとコーラスもできる。 ヘッドアレンジでは結構いいアイディアを出す。 ムードメーカーで連絡係り」というのは、一歩外へ出たら、 多分同じ居場所はありません。 同じキャラですらいられないかもしれません。
じゃぁ、どうするか? どんなことがあっても音楽を続けていきたいのなら、まず少し、 外の様子を知る必要があります。つまり、バンド内にとどまらず、 外界に存在する何らかの役割をきちんと担える状態になるまで、 自分を磨き成長させるじゃぁ、どうするか? どんなことがあっても音楽を続けていきたいのなら、まず少し、 外の様子を知る必要があります。つまり、バンド内にとどまらず、 外界に存在する何らかの役割をきちんと担える状態になるまで、 自分を磨き成長させる必要があるでしょう。例えば、 ギタリストとしてある程度は何でも弾けるようになるか、 シンガーとしてどこに行っても歌えるようになるか、 あるいはアレンジャーになるか、 それともコンポーザーとしてやっていくのか。
こうしてみるとわかるとおり、ほとんどの場合、 仕事を生んでいるのは肩書です。あるいは、仕事は肩書に来る。 最初に「あなた自身」に来ることは残念ながら、 ほとんどありません。 そこでまずその肩書きに期待されている役目を担うこと、 それが全ての始まりだと言っても良いでしょう。
これは、例えば、こういう事でもあります。 あなたは非常に優れたメロディーメーカーです。
でもそれだけではあなたは作曲家にはなれない。 作曲家になるためには、メロディーを作るだけではなく、 周囲が作曲家に求める役割を果たす必要があります。それは、 メロディーに加えてきちんとコードをつけることだったり、 譜面がすぐに準備できることだったり、 必要とされる編成のわかりやすいデモテープをすぐに作れることだ ったりするかもしれません。それらを常に、 指定された時刻までに、指定された方法で、 指定されたところに届けられること。 打ち合わせにはもちろん出席する。 レコーディングの立ち会いもあるかもしれません。 これら全てが良い曲であることや締め切りや音域を満たしているこ とを同様に、作曲家には必要なのです。
こうして、求められる役目を果たして初めて、 あなたは作曲家としていられます。
そしてその上で、これを続けられるか。 ストックが空になった時にも書き続けられるか。 自分のペースを曲げても書き続けられるか。
そこからが作曲家としての勝負です。
個性が評価されるのはさらにこの先でしょう。
こうして、ここまで見てくると、 少し違うことに気づく方もあるかもしれません。自分は、 実はギターを弾いていれば何でもよかったのかも、とかあるいは、 音楽に関わっていれば何でもよかったのかも、とか、 音楽をやることより楽器に触れることが好きだったのかも、とか、 やりたい事は自分でやることよりも好きな音楽を紹介することだっ たのかも、とか。
バンドから入ったのだけれど、気がついたら、 セッションミュージシャンやアレンジャー、 プロデューサーになったり、あるいは楽器屋さんになった人、 エンジニアになった人、ギターの先生になった人、 ラジオ番組の製作者になった人など、様々な例があります。 どれも、自分の居場所を見つけて一歩先に進んだ例です。 もちろん、ずっとバンドをやり続けている人もいます。
こんなことを考えながら、さぁあなたはどうしたいのか、 何を担うのか、 決めた場所で常に技を磨き続けられるのかと言うようなことを考え ていきます。
そして、決めたことをまず「のれん」に書いてみましょう。 それがスタートラインです。
自分の思ったこと
よく「メジャーデビューしたいんです!」や「 音楽でやっていきたいんです!」という相談を受けるが、 きちんと自分を見つめて、自分が本当にどうしたいのか、 自分の本質についてしっかり考えてから相談したほうが生産的な話 し合いが出来ると思います。
例えて言うなら交番で道を聞くのと同じです。
「自分はどこに行けばいいのでしょう?」 という質問には答えられません。
「ここに行きたいんです!」 と具体的な場所を言えばお巡りさんもきちんと道案内をしてくれる ことでしょう。
自分の軸が分からないと余計な悩みが増えて苦しくなると思います 。
まずは自分をしっかり見つめて、自分の「のれん」 をしっかり掲げることが大切ですよね。
僕はいま「作曲家」というのれんをかかげて、 一生懸命やってるつもりです。
皆んなで切磋琢磨してこれからも楽しく音楽やっていきたいです。
次回はチャプター2後半のプロダクションマネジメント
「 作ること」のまとめです。